プレ博第3弾「フェアトレードの話をしよう」開催レポート

プレ博第3弾フェアトレードの話をしようにご来場いただきありがとうございました。

フェアトレードのなかでもコーヒーはもっとも重要な商品のひとつ。名古屋市は日本で2番目にフェアトレードタウンに認定され、なおかつコーヒー文化も盛んですが、必ずしもフェアトレードのコーヒーが暮らしのなかに浸透しているとはいえない現状です。

お気に入りの自家焙煎店でフェアトレードコーヒーが買えたら、もっと身近になるのでは?

街の小さな自家焙煎店でもフェアトレードコーヒーを扱うことができる「フェアトレード・パートナー」という仕組みを珈琲博覧日2023の出店者に呼びかけ、今回の企画が実現しました。

はじまりはフェアトレード認証機関であるフェアトレード・ラベル・ジャパンの中島佳織さんのお話し。

「フェアトレード」の印象について質問を投げかけると、フェアトレードの言葉や意味は知っているものの、実際に手に取ることは少ないという反応。まずはフェアトレードの概念や通常の貿易とは何が違うのかということから始まりました。

コーヒーの買い取り価格は相場や気候変動により乱高下するため、その影響はサプライチェーンの末端にある生産者の暮らしを圧迫しています。
では私たち消費者には何ができるのか?フェアトレードの仕組みは相場に影響されないコーヒーの最低価格を保証するとともに、「フェアトレード・プレミアム」という奨励金が支払われること。「フェアトレード・プレミアム」は、コーヒーの品種ごとの栽培や収穫期を判断するための研究費となったり、地域に生産者を守るための薬局や子どもたちのための学校を設けたりする大切な費用となっているそうです。

私たちがフェアトレードコーヒーを選択すれば、その一部が確実に生産者の暮らしを守ることにつながるということを深く実感しました。

続いてフェアトレード認証を受けた生豆の指定業者であるコーヒー商社、株式会社ワタルの松元啓太さんのお話し。

グアテマラに駐在した経験から、フェアトレード認証を受けたコーヒー生産者組合の取り組みや生産の現場を写真を交えて詳しく紹介。現場では組合員の意思決定が尊重されており、生活の安定の先に、コーヒーの品質や生産性の向上があることが強く印象に残るお話しでした。

最後に珈琲博覧日2023の出店者であり、フェアトレードパートナー制度に参加した8店舗のご紹介。
会場に駆けつけてくださったマウンテンコーヒーさん、MUSEA COFFEEさん、ECCENTRIC COFFEE ROASTERSさん、街と珈琲さんがフェアトレードコーヒーへの想いやお店での取り組み、地域との関わりなどを語っていただきました。

参加8店舗それぞれのロースターにフェアトレードの魅力を最大限に引き出した焙煎豆をお土産にご用意。これまでフェアトレードコーヒーに持っていたイメージががらりと変わるかも知れません。

コーヒーのない暮らしを想像したことはありますか?

これからもコーヒーを楽しみたいと思うからこそ、消費者である私たちができることを今しなければという思いを強くした今回の企画。
フェアトレードのことを学んだあとでは、手にした一杯のコーヒーの先に、遙か遠くにあるコーヒー生産者の暮らしや懸命に働く姿が目に浮かぶようになるかも知れません。

今回の企画にご賛同いただき、わざわざ遠方からお越しいただいた特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパンの中島佳織さん、株式会社ワタルの松元啓太さん、フェアトレード名古屋ネットワーク代表理事 原田さとみさん、本当にありがとうございました。

次回プレ博は夏休み特番!8/26 珈琲自由研究。
コーヒーの世界とストーリーを作って体感!名古屋産コーヒーノキのお土産付きです。
ご予約開始まで今しばらくお待ちくださいませ。


共催
特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパン
原田さとみ
株式会社ワタル
フェアトレードパートナー自家焙煎店

珈琲博覧日実行委員会
FabCafe Nagoya

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